沿革

沿革

北海道大学交響楽団は、1921(大正10)年に結成された「北大ソキエタス・パストラーリス」を源流とする、100年以上の歴史をもつ学生オーケストラです。戦前・戦後の混乱期を経ながらも、多くの先人、指導者、OB・OG、関係者の支えによって活動を継続し、現在まで演奏活動を重ねてきました。

このページでは、北海道大学交響楽団の主な歩みと受賞歴を紹介します。


受賞歴

年月日受賞内容
1964(昭和39)年11月3日北海道文化奨励賞
1986(昭和61)年5月23日札幌市民芸術祭賞
1995(平成7)年11月2日北海道文化賞
1995(平成7)年12月17日全日本大学オーケストラ大会 第10回記念神戸大会 講評委員会賞
1999(平成11)年3月第2回北大えるむ賞
2000(平成12)年11月8日平成12年度 文化庁地域文化功労者文部大臣表彰
2003(平成15)年3月第6回北大えるむ賞
2023(令和5)年3月令和4年度 北大えるむ賞
2025(令和7)年北大えるむ賞

北大えるむ賞は、北海道大学における課外活動の振興に顕著な功績があった団体または個人に贈られる賞です。また、2000(平成12)年の文化庁地域文化功労者文部大臣表彰は、地域の文化振興への功績に対して贈られるもので、学生団体としての受賞は特筆すべき出来事でした。

関連する表彰:川越守先生

年月日受賞・表彰内容
1971(昭和46)年第4回北海道芸術新賞
1984(昭和59)年11月24日札幌市民文化奨励賞
1986(昭和61)年11月3日北海道文化奨励賞
2003(平成15)年3月北海道大学より長年の功績に対する感謝状
2008(平成20)年札幌芸術賞

主な沿革

草創期:1921年〜1940年

年月日出来事
1921(大正10)年12月5日北大ソキエタス・パストラーリス成立。管弦楽部が「札幌シンフォニー」となる。
1922(大正11)年11月20日ソキエタス・パストラーリス・コンサートを北大中央講堂にて開催。
1923(大正12)年北大ソキエタス・パストラーリスより、札幌シンフォニーが分離独立。
1924(大正13)年6月1日文武会音楽部創立。北大ソキエタス・パストラーリスから独立し、以降、「札幌シンフォニー」と「文武会音楽部」の並立時代が続く。
1939(昭和14)年5月22日・25日・31日札幌シンフォニーと文武会音楽部の合併に関する話し合いが学生ホールにて行われる。
1940(昭和15)年10月両団体の発展的解散を決定。同年11月、それぞれ最終演奏会を開催。
1940(昭和15)年11月16日文武会が市公会堂にて最終演奏会を開催。
1940(昭和15)年11月23日札幌シンフォニーが市公会堂にて最終演奏会を開催。

北大交響楽団の成立と戦後復活:1941年〜1950年代

年月日出来事
1941(昭和16)年2月6日報国会結成。2つの楽団が統一され、北海道大学交響楽団が成立。
1941(昭和16)年12月6日第1回演奏会を開催。
1941(昭和16)年12月8日太平洋戦争勃発。
1945(昭和20)年8月15日終戦。
1945(昭和20)年12月9日戦後第1回北大管弦楽団演奏会を北大病院大講堂にて開催。
1948(昭和23)年ソナテ会設立。
1950(昭和25)年4月北海道大学教育学部音楽教育専攻科開設。
1952(昭和27)年4月川越守氏が北海道大学に入学。
1953(昭和28)年秋北大オペラ研究会との合同演奏会を市公会堂にて開催。これを機に、北大交響楽団とソナテ会が合流。
1955(昭和30)年8月〜9月早稲田大学管弦楽団との合同演奏旅行を道東・道央で実施。この際、網走の主催者からの求めにより両大学の大学歌を演奏することとなり、川越守先生編曲による「都ぞ弥生」の原形が生まれる。
1956(昭和31)年2月11日北大交響楽団復活演奏会を旧市民会館にて開催。団の活動に新しい息吹を与える歴史的な演奏会となる。
1957(昭和32)年4月15日「北大交響楽団の維持と充実のための配慮を大学当局に切望する請願書」を提出。演奏旅行も始まる。

活動の発展と記念演奏会:1960年代〜1980年代

年月日出来事
1960(昭和35)年6月20日復活5周年記念 第20回定期演奏会を札幌市民会館にて開催。「第20回」は、1941年の北大交響楽団成立後の演奏回数を資料に基づいて概算したものとされる。
1961(昭和36)年第1回室内楽演奏会をクラーク会館にて開催。
1964(昭和39)年11月3日北海道文化奨励賞を受賞。
1965(昭和40)年1月13日第1回東京演奏会となる東京特別演奏会を日比谷公会堂にて開催。
1965(昭和40)年12月団室が中央講堂より旧教養部へ移転。
1969(昭和44)年12月団室が第3サークル会館へ移転。
1971(昭和46)年11月24日創立50周年記念演奏会を開催。第42回定期演奏会として行われる。
1975(昭和50)年北大交響楽団OB楽友会管弦楽団設立。第1回演奏会をクラーク会館にて開催。
1981(昭和56)年6月27日団室が現サークル会館へ移転。それまでのように自由に利用できる環境から、利用時間に制限のある環境へと変わり、練習場所・練習時間の確保が大きな課題となる。
1981(昭和56)年10月28日武田勝男先生ご逝去。武田先生は、札幌シンフォニーと文武会管弦楽団の合併に尽力し、「北大オケの生みの親」と称される。元名誉団長。
1981(昭和56)年11月28日創立60周年記念演奏会を開催。第62回定期演奏会として行われる。
1986(昭和61)年5月23日札幌市民芸術祭賞を受賞。

定期演奏会の充実と対外的評価:1990年代〜2000年代

年月日出来事
1991(平成3)年11月24日創立70周年記念演奏会を開催。第82回定期演奏会として行われる。
1995(平成7)年11月2日北海道文化賞を受賞。
1995(平成7)年12月17日全日本大学オーケストラ大会 第10回記念神戸大会に参加し、講評委員会賞を受賞。
1997(平成9)年この年より、定期演奏会の会場が札幌コンサートホールKitaraとなる。
1999(平成11)年3月第2回北大えるむ賞を受賞。
2000(平成12)年11月8日平成12年度 文化庁地域文化功労者文部大臣表彰を受賞。学生団体として初めての受賞となる。
2001(平成13)年11月23日創立80周年記念演奏会を開催。第102回定期演奏会として行われる。
2003(平成15)年3月第6回北大えるむ賞を受賞。
2003(平成15)年8月24日川越守指揮生活50周年記念コンサートを開催。
2003(平成15)年10月31日相澤幹先生ご逝去。相澤先生は北大交響楽団元顧問、元名誉団長として当団を支えた。

90周年から川越守先生ご逝去まで:2010年代

年月日出来事
2011(平成23)年11月23日創立90周年記念演奏会を開催。第122回定期演奏会として行われる。
2013(平成25)年川越守先生指揮生活60周年記念演奏会をクラーク会館にて開催。
2017(平成29)年7月2日第133回定期演奏会を市民ホールにて開催。川越守先生が指揮された最後の北大オケ定期演奏会となる。
2017(平成29)年9月10日祝典序曲「エルムの鐘」と「都ぞ弥生」の録音会を江別市民ホールにて実施。自宅療養中であった川越先生が指揮をされ、これが川越先生が北大オケを指揮された最後の機会となる。
2017(平成29)年12月9日川越守先生ご逝去。1953年に北大オケを振り始めて以来、長年にわたり定期演奏会をはじめ多くの演奏会で指揮を務め、戦後の混乱期から北大オケを復活させ、現在の北海道大学交響楽団の礎を築いた。

コロナ禍と100周年以後:2020年代

年月日出来事
2020(令和2)年3月〜2021(令和3)年9月新型コロナウイルス感染症の拡大により、2020年3月の卒業演奏会をはじめ、春季定期演奏会、秋季定期演奏会、2021年の卒業演奏会・春季定期演奏会が相次いで中止となる。その間も、オンラインでの活動、人数制限下での練習再開など、活動の火を絶やさないための努力が続けられた。
2020(令和2)年11月予定されていた定期演奏会が開催直前で中止となり、団にとって大きな打撃となる。演奏会中止による収入面での危機もあったが、OB有志からの支援が大きな力となった。
2021(令和3)年10月30日第142回定期演奏会を開催。コロナ禍後、初の定期演奏会となる。合奏練習期間は限られていたが、感染症対策を講じながら演奏会を実施した。
2022(令和4)年8月4日堤耀廣先生ご逝去。堤先生は北大交響楽団元顧問、元名誉団長として当団を支えた。
2022(令和4)年12月18日創立100周年記念演奏会を開催。第144回定期演奏会として行われる。コロナ禍の影響により当初予定より1年遅れでの開催となったが、北大オケとして初のライブオンライン配信も行われ、節目の演奏会となった。
2023(令和5)年3月令和4年度 北大えるむ賞を受賞。
2025(令和7)年シベリウス生誕160周年 KULLERVO in HOKKAIDOを開催。日本シベリウス協会主催のもと、クラウドファンディングも実施される。また、第150回記念定期演奏会を開催し、北大えるむ賞を受賞。
2026(令和8)年北海道大学創立150周年記念式典コンサート。

川越守先生と北大オケ

川越守先生は、1953(昭和28)年に北大オケを振り始めて以来、長年にわたり当団の演奏活動を支えてくださいました。戦後の混乱期から北大オケを復活させ、現在の北海道大学交響楽団の礎を築いた、当団にとって非常に大きな存在です。

2017(平成29)年7月の第133回定期演奏会は、川越先生が指揮された最後の北大オケ定期演奏会となりました。また、同年9月に行われた祝典序曲「エルムの鐘」と「都ぞ弥生」の録音会が、川越先生が北大オケを指揮された最後の機会となりました。

川越先生のご逝去後、北大オケは学生指揮や客演指揮などによって演奏会を継続し、これからのあり方を模索しながら歩みを進めています。

これからの北大オケ

北海道大学交響楽団は、創立以来、多くの団員、指導者、OB・OG、関係者の支えによって活動を続けてきました。これからも歴史と伝統を受け継ぎながら、学生オーケストラとして音楽と真摯に向き合い、演奏活動を続けてまいります。


参考文献

  • 北大交響楽団80周年記念誌
  • 川越守指揮生活50周年記念誌、2003年、北大交響楽団創立80周年記念事業実行委員会
  • 札幌市教育委員会編『札幌と音楽』さっぽろ文庫57、1991年
  • 前川公美夫『北海道洋楽の歩み―ペリー来航から札響まで』北海道新聞社、1989年
  • 北海道大学交響楽団100周年記念行事『北海道大学交響楽団100周年記念誌』、2025年6月30日発行、監修:奥聡、印刷:山藤三陽印刷株式会社